「任天堂の倒し方」というフレーズが世に出たのは、2012年前後のソーシャルゲーム(ソシャゲ)ガチャ全盛期に遡ります。当時はフィーチャーフォン(ガラケー)からスマートフォンへの移行期にあたり、グリー(GREE)やディー・エヌ・エー(DeNA)が基本プレイ無料のアイテム課金モデルを武器に、驚異的な成長スピードで莫大な利益を上げていました。
発端となった元ネタは、ある転職希望者がグリーの中途採用面接を受けた際のエピソードとしてWebメディアやブログ等に掲載された体験談でした。面接官を担当したグリーの社員が、任天堂の家庭用ゲーム機ビジネスに対して「任天堂の倒し方、知ってますよ。プレミアム(アイテム課金)ですよ」といった趣旨の発言をしたと伝えられたことがすべての始まりです。
当時、任天堂は「ニンテンドー3DS」の立ち上げ苦戦や「Wii U」の販売低迷に直面しており、メディアでも「専用ゲーム機ビジネスの終焉」が盛んに叫ばれていました。新興ソーシャルゲーム勢の圧倒的な利益率と、苦戦する伝統的ゲームメーカーという構図が重なり、このセンセーショナルな噂は瞬く間にネット掲示板やSNSへ拡散されていきました。