ネット検索で「東新宿 ヤクザマンション どこ」「名前」と調べる人の多くが突き当たるのは、新宿区大久保1丁目から歌舞伎町2丁目の境界線、とりわけ職安通りや明治通り沿いに密集する特定のヴィンテージ分譲マンションです。代表格として知られるのは、昭和40年代後半から50年代にかけて建てられた大規模物件であり、堅牢なコンクリート構造と無数の小規模住戸を備えたメガマンションを指します。
かつて現地を訪れると、異様な光景が広がっていました。分厚い鉄扉に頑丈な特殊シリンダー錠、廊下を見張るように設置された個人用防犯カメラ、そして重厚なインターホン。郵便受けにはそれと分かる組織名や関連企業のダミー社名が並び、周辺住民や不動産業界の間では暗黙の了解として「あそこは組関係者が多い」と囁かれていたのです。
ネット上では固有の建物名が取り沙汰される一方、実際には1棟だけを指すのではなく、大久保・歌舞伎町エリアに点在する複数の古い投資向け分譲マンションが総称として「ヤクザマンション」と呼ばれてきた経緯があります。区分所有権が細分化され、外部オーナーによる賃貸運用が中心だった構造が、アンダーグラウンド勢力の浸透を許す土壌となっていました。