日本のライブエンターテインメントにおいて、VTuberの存在を抜きに語ることはできない。ANYCOLOR株式会社が運営する「にじさんじ」と、カバー株式会社が展開する「ホロライブプロダクション」は、国内外で規格外の熱狂を生み出している。3Dトラッキング技術の進化により、バーチャル空間からのリアルタイムライブは既存のアーティストコンサートに匹敵するスケールへと成長した。
ファンカルチャーの象徴であったSuper Chat(投げ銭)のあり方も、成熟期を迎えている。単なる金銭的支援にとどまらず、配信者とファンが一体となって達成を目指す目標型のクラウドファンディング的な色合いを帯び始めた。記念配信や新衣装のお披露目、誕生日カウントダウンなど、イベント性の高い枠では数時間で数千万円規模の支援が飛び交う。
両社が構築したタレントIPの運用モデルは、グローバルなファンダムをも巻き込み、言語の壁を越えたコミュニティを形成した。チャット欄には世界各国の言語が踊り、時差を超えて同時接続の数字を押し上げる。VTuber市場は今や、プラットフォーム全体のトラフィックを牽引する絶対的なエンジンだ。