『Don't wanna cry』の世界的ヒットは、続く歴史的名盤『SWEET 19 BLUES』への完璧な伏線となった。シングルで提示された本格的なブラックミュージックへの傾倒は、アルバムという大きなキャンバスの中でより深く、多角的に探求されることとなる。
1990年代後半のJ-POPシーンは、CD売上枚数が過去最高を記録する最盛期を迎えていた。その中心にいた安室奈美恵の存在は、ファッションやライフスタイルを含めた若者文化の絶対的な規範だった。街中に溢れるアムラー現象と、スピーカーから流れる重厚なリズム。カルチャーと音楽が見事に融合したこの黄金期において、彼女の存在感は唯一無二の輝きを放っていた。