標識が設置されていなくても、道路交通法第30条によって一律に追い越しが禁止されている場所が存在します。原付を運転する上で最も検挙件数が多いのが「交差点とその手前30メートル以内の場所」です。
道交法第30条が規定する法定追い越し禁止場所は以下の通りです。
- 道路の曲がり角付近
- 上り坂の頂上付近および勾配の急な下り坂
- トンネル(車両通行帯がある場合を除く)
- 交差点、踏切、横断歩道、自転車横断帯およびそれらの手前30メートル以内の場所(優先道路を通行している場合を除く交差点の特例あり)
交差点手前で赤信号や渋滞によって停止している車の列に対し、原付が進路を変えて側方をすり抜け、先頭に出て停止線の前に出る行為は、交差点手前30メートル以内における追い越し違反に直結します。現場の白バイやパトカーは、朝の通勤ラッシュ時などに交差点手前30mの区間を重点監視しており、「信号待ちの車を追い越した」として反則切符を交付する事例が頻発しています。
また、「二重追い越しの禁止」(道路交通法第29条)も原付ライダーが注意すべき条文です。前方の自動車がさらに前の原付や障害物を追い越そうとしている最中に、後方の原付がその自動車を追い越そうとする行為は二重追い越しとなり、重大事故の引き金となる危険行為として厳罰対象になります。