ネオンが保持していた「天使の自動筆記(ラブリーゴーストライター)」は、『HUNTER×HUNTER』に登場する数多の念能力の中でも屈指の異彩を放っていた。対象者の名前、生年月日、血液型、そして直筆のサイン。これらを引き換えに詩の形式で提示される予言は、未来に起こる不吉な出来事を100%の確率で回避するための絶大な指示書となった。
特筆すべきは、ネオン自身が特質系の天才でありながら、念能力の概念すら自覚していなかった点だ。人体収集という歪んだ趣味を持つ無邪気な少女でありながら、彼女の発言ひとつで億単位の金と人の命が動いた。このアンバランスさこそが、ノストラードファミリーを弱小組織から十老頭をも動かす新興勢力へと急速に押し上げた原動力だったのだ。