坂口良子さんの人生におけるもう一つの大きな転機が、プロゴルファー尾崎健夫との再婚だった。長年の交際を経て結ばれたふたりの絆は、病魔と闘う彼女を支える大きな支柱となった。しかし、その温かな家庭の裏側で、家族間の距離感や将来への不安は複雑に交錯していた。
母の没後、遺産やその後の生活を巡る報道が連日のようにメディアを賑わせた。金の亡者であるかのような心ないバッシング、あるいは親の七光りというレッテル。しかし、真の遺産とは金品や財産だけではない。母が遺した女優としての誇りと、家族として分かち合った時間が、娘の心に深く刻み込まれていたことは疑いようのない事実だ。