詩仙堂の庭園は、書院から眺める座観式庭園(枯山水)と、実際に歩いて回る池泉回遊式庭園の二重構造になっています。
書院の柱を額縁に見立てて眺める庭は、白砂敷きに丸く刈り込まれたサツキの植栽が雲海のように広がり、遠景の東山へと視線が抜ける計算し尽くされた構成です。丈山は中国の作庭手法(唐様)を巧みに取り入れ、日本古来の枯山水に異国の風雅を融合させました。
建物を出て階段を降りると、そこには起伏に富んだ下段の庭園が広がります。小川が流れ、季節の草花が自生する林泉が広がり、上段の端正に整えられた空間とは対照的な「深山幽谷の趣」を体感できます。歩行者の目線の高さが変わるごとに次々と新しい景色が現れる動的なデザインは、現代の造園家からも極めて高く評価されています。