この事件をさらに複雑にしたのが、国政政治との結びつきである。NHK党から国政選挙に出馬した同氏は、一度も登院しないまま参議院議員に当選。ドバイに滞在したまま不逮捕特権を手に入れようとする前代未聞の動きを見せ、日本社会に大きな議論を巻き起こした。
しかし、登院を拒否し続ける姿に対して国会内部からも強い反発が巻き起こり、最終的には議会史上でも極めて異例となる「除名」処分が決定。議員バッジと不逮捕特権を失ったことが、その後の司法手続きを決定的に加速させることとなった。政治の場を自己保身や暴露の盾として利用した試みは、憲政史上の大きな爪痕を残して終わりを告げた。