船旅を検討する際、誰もが直面するのが「20時間前後におよぶ長時間を退屈や不快感なく過ごせるのか」という疑問です。インターネット上の掲示板やSNSに寄せられた「まるで動く海上ホテル」「展望露天風呂から見る日本海の夕日が忘れられない」という絶賛がある一方で、「天候次第でアトラクションのように揺れた」「船内食が高くつく」といったシビアな意見も散見されます。こうした評価の二極化は、長距離フェリーの特性に対する事前の理解不足に起因するケースが大半を占めています。
同社が運航する最新鋭船群艇(1万3,000〜1万6,000総トン級)は、長距離クルーズフェリーとして国内屈指の規模を誇ります。広大なエントランスホール、海を眺めながら食事ができるグリルやレストラン、大浴場、映画上映を行うコンファレンスルームなど、設備面での充実は一般的なビジネスホテルを凌駕するレベルに達しています。移動時間そのものを余暇として愉しむ設計思想が貫かれており、単なる「移動手段」として捉えるか「リゾート滞在」として捉えるかによって、体感的な快適度が劇的に変化する構造となっています。