ネット上の掲示板やSNSでは、根拠の薄い俗説が事実であるかのように語られているケースが散見されます。無意識のうちに神様への礼を欠いてしまわないよう、代表的な神棚お札並べ方タブーを整理します。
タブー1:三社造りで「真ん中を空けて左右均等」に並べる
2枚のお札の見た目のシンメトリーを重視するあまり、中央の主座を空洞にし、左右の脇扉にお札を1枚ずつ振り分ける人がいます。しかし、前述の通り神棚の中央は最高位の座所です。最も重要な玉座を空けたまま両脇に神札を置く行為は、神道における「中尊(ちゅうぞん)」の概念を無視した重大な作法違反に当たります。必ず中央に上位のお札を据えてください。
タブー2:個人的な愛着から「崇敬神社」を最上位にする
「出雲大社や伏見稲荷大社で祈祷してもらった特別なお札だから」という理由で、氏神神社や天照皇大神宮を差し置いて崇敬神社を手前や中央に据えてしまう事例です。信仰の自由や個人の思い入れはあるものの、伝統的な神道体系において天照大御神は皇祖神・総氏神であり、氏神神社は自身が暮らす土地の産土神(うぶすながみ)です。個人の好みで序列を覆すことは本末転倒とみなされます。
タブー3:仏壇と神棚の「向かい合わせ祀り(対面配置)」
配置する場所のタブーとして最も厳しく戒められているのが、同じ部屋の中で神棚と仏壇を真正面に向かい合わせることです。この配置にすると、神棚に拝礼する際に仏壇にお尻を向け、仏壇に手を合わせる際に神棚へ背中を向けることになってしまいます。間取りの制約がある場合でも、向かい合わせは避け、並べて配置するか直角になる位置関係を選択するのが賢明です。
また、「お札を包んでいる薄い半紙(薄葉紙)を付けたまま祀るべきか」という疑問も頻出します。神社関係者の見解によると、あの薄紙はお札が神社から自宅へ運ばれる過程で汚れや埃が付着するのを防ぐための「覆い」です。神棚の宮形の中に納める段階で丁寧に剥がして祀るのが本儀とされています。ただし、むき出しで立てかけるタイプの簡易神棚など、日常の埃が直接かかる環境であれば、保護のために巻いたままでも不敬には当たりません。