ネット上の掲示板やSNSで最も議論が白熱しているのが、新型キックス3ナンバー化の真相と車体寸法の拡大です。「5ナンバーサイズの手頃さが失われてしまうのではないか」という懸念の声が散見されますが、自動車ジャーナリズムの観点から言えば、この指摘には事実誤認が含まれています。
そもそも先代キックス(P15型)の全幅は1,760mmであり、国内デビュー当初から法規上はすでに3ナンバー登録でした。今回話題となっているのは、全幅が1,800mmの大台へと到達した点にあります。このサイズアップにより、都市部の一般的なタワーパーキング(幅制限1,850mm以下)には収まるものの、日本の狭小路地や立体駐車場のパレットでの取り回しには少なからず心理的変化が生じます。
以下の新型キックスサイズ比較表は、新旧キックスおよび主要ライバル車との客観的なスペック差を示したものです。
この新型キックスフルモデルチェンジにおけるサイズアップの背景には、グローバル市場における「ジューク」や「キャシュカイ」とのポジショニング整理があります。車体を大型化することで、北米や欧州市場で激化するコンパクトクロスオーバー競争を勝ち抜くだけでなく、日本国内でもヤリスクロスなどの小型クラスからステップアップを狙うファミリー層を惹きつける明確な狙いがあります。