2006年にシングル「I believe」で衝撃的なデビューを飾り、同年の「三日月」で日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞してから20年。絢香のアーティスト活動の足跡を振り返ると、常に自らの声と命を削りながら真摯に音楽と向き合ってきた歴史であることが分かります。
メジャーシーンの過密スケジュールによる体調悪化を乗り越え、自らの意思で音楽をコントロールするために選んだ独立という険しい道。その独立後のキャリアにおいて、彼女が単なる「過去のヒットメイカー」ではなく「現役の表現者」として圧倒的な支持を再獲得した決定打こそが、この「にじいろ」でした。自ら権利を持ち、クリエイティブの主導権を握った環境で紡ぎ出されたからこそ、この曲には作為のない純粋な音楽への情熱が息づいています。
デビュー20周年イヤーにあたる2026年の全国ツアーやアコースティックライブのステージでも、「にじいろ」はセットリストの中核として演奏され続けています。イントロが鳴った瞬間に会場全体が自然と手拍子を始め、シンガロングへと発展していく光景は、10年以上の歳月をかけてこの楽曲が「絢香の歌」から「聴き手全員の人生の歌」へと完全に昇華した事実を雄弁に物語っています。