海外渡航で最も懸念される治安面において、マルタは欧州連合(EU)加盟国の中でも極めて安全な国の一つに数えられます。凶悪犯罪の発生率は極めて低く、日中に女性が一人で街を歩く際にも過度な恐怖を感じる場面はほとんどありません。
ただし、軽犯罪への警戒を怠ることは禁物です。特に注意すべきは、ナイトクラブやバーが密集するセントジュリアンのパーチャビル地区や、夏季に観光客で混雑するスリーマのバス停、ビーチ周辺です。ここでは観光客を狙ったスリや置き引き、深夜の泥酔トラブルが散発しています。「夜遅くに一人で路地裏に入らない」「貴重品をテーブルや砂浜に放置しない」といった基本的な自衛策は徹底してください。
生活コストの目安となる物価は、ロンドンやパリなどの欧州主要都市と比較すると割安感があるものの、現地のインフレと為替の影響を考慮する必要があります。スーパーマーケット(特に大手ディスカウントチェーンのLidlなど)で手に入るパン、パスタ、野菜、ワインなどは日本と同等かそれ以下の手頃な価格で購入可能です。地元の伝統的な軽食であるパスティッツィ(リコッタチーズや豆のペースト入りパイ)なら、1個1〜2ユーロ程度で楽しめます。
一方で、観光エリアのレストランでの外食は一食あたり15〜30ユーロ前後が相場となっており、頻繁に外食を重ねると出費が膨らみやすい傾向があります。長期滞在を前提とする場合は、自炊をうまく取り入れることが滞在費をコントロールする有効な手段となります。