料理酒の代わりとして候補に挙がる代表格が「清酒(料理用清酒を含む日本酒)」「みりん」「白ワイン」です。これらが実際に代用として成立するかどうかは、各調味料が持つ「アルコール度数」「塩分濃度」「糖度」の3要素によって決まります。
スーパーで安価に販売されている一般的な「加塩料理酒(醸造調味料)」は、酒税法の対象外とするために約2〜3%の食塩が添加されています。アルコール度数は約13〜14%前後で、原料米に由来するアミノ酸や有機酸が豊富に含まれているのが特徴です。
一方、いわゆる「清酒(純米酒や普通酒)」は塩分が一切含まれておらず、純粋な米の旨味とアルコールで構成されています。そのため、料理酒の代用として最も適しているのは間違いなく清酒です。清酒を使えば料理酒特有の塩辛さが入らないため、上品で雑味のない仕上がりが得られます。
「みりん(本みりん)」を料理酒の代用にする場合、アルコール度数は約14%前後と料理酒と同等ですが、糖度が約45%前後(エキス分40%以上)と極めて高くなります。みりんをそのまま料理酒と同量使うと料理全体が甘くなりすぎるため、レシピ内の砂糖や甘味料の分量を差し引く計算が必須となります。
「白ワイン」はアルコール度数が11〜13%程度で臭み消し効果が高いものの、酒石酸やリンゴ酸といったフルーティーな有機酸を多く含みます。洋風の煮込みや魚のソテーには抜群の相性を発揮しますが、繊細な和風の煮物などに使うと酸味が悪目立ちするケースがあるため、用途の見極めが求められます。