物語の背景にあるのは、正暦4年(993年)冬、清少納言が一条天皇の后である中宮定子の後宮に出仕したばかりの時期です。才女として名を馳せていた清少納言ですが、華やかな宮廷の空気と、気品あふれる定子や洗練された先輩女房たちを前にして、完全に圧倒されてしまいます。
主な登場人物の関係性は次の通りです。
・清少納言(作者):新参の女房。宮廷の作法や先輩たちの視線に怯え、昼間は自室に引きこもるほど緊張している。
・中宮定子:一条天皇の中宮(后)。当時17歳前後の若さでありながら、圧倒的な美貌と教養、深い慈愛で清少納言の緊張を優しくほぐす。
・先輩女房たち:定子に仕えるベテラン宮廷女性たち。宮廷生活に慣れ、優雅に立ち振る舞う存在として描かれる。
昼間は恥ずかしさのあまり顔を出せず、夜になってようやく定子の御前に伺候した清少納言。そこで交わされた定子とのやり取りを通じ、彼女の頑なな緊張が解けていく様子が生々しく記録されています。