ドキンちゃんを語る上で欠かせないのが、正義の味方であるしょくぱんまんへの一途な恋心です。白い肌と紳士的な物腰、爽やかな優しさに心を奪われたドキンちゃんは、自室にしょくぱんまんの肖像画や手縫いのクッションを飾り、事あるごとに逢瀬を夢見ています。
この恋情によって生じるのが、ばいきんまんを含めた奇妙な三角関係です。ばいきんまんがアンパンマン一行を襲撃する際、しょくぱんまんが攻撃対象に含まれていると、ドキンちゃんは烈火のごとく怒り出し、「しょくぱんまん様をいじめちゃダメー!」と自軍であるばいきんまんをハンマーで殴打して妨害することすら日常茶飯事です。
一方のばいきんまんは、ドキンちゃんがしょくぱんまんに熱を上げている事実を知りながらも、決定的な破局には至りません。「あいつのどこがいいんだ」と不満を漏らしつつも、彼女のためにしょくぱんまんのサインを奪いに行かされたり、変装に協力させられたりします。愛する相手の片思い相手に嫉妬しながらも、最終的には彼女の笑顔見たさに協力してしまうという、ばいきんまんの不器用で深い愛情がここに凝縮されています。