一方で、手放しでの絶賛ばかりではない。普及の前に立ちはだかるのは、やはりコストの壁だ。システム自体の価格に加え、車両への取り付け工事には専門的な技術が必要であり、1台あたりの導入費用は数十万円に達することもある。保有車両が多い大企業ならまだしも、中小零細の運送業者にとっては極めて重い財務負担となる。
また、車体下部にシステムを常設するため、数十キログラムの重量増は避けられない。これは積載量の制限や燃費(電費)の悪化に直結する。さらに、融雪剤(塩化カルシウム)が撒かれた過酷な冬の道路を走るため、錆や泥詰まりに対する定期的なメンテナンスも欠かせない。これらのデメリットを上回るだけの費用対効果をどう示すかが、今後の普及の鍵を握る。