楽曲の叙情性をさらに高めたのが、全編にわたってシネマティックな質感で撮影されたミュージックビデオです。この映像のメインロケ地となったのが、静岡県賀茂郡西伊豆町の大田子海岸周辺です。
「夕陽の町」として知られる西伊豆の大田子海岸は、日本屈指の美しい夕暮れを望むスポットとして有名です。MV内でメンバーが佇む波打ち際、奇岩がシルエットとなって浮かび上がる黄昏時の海辺は、まさにこの場所で撮影されました。また、映像内にインサートされる学校の校舎風景には、伊豆半島に点在する廃校となった木造校舎が活用されており、人工的なスタジオセットでは決して出せない「時間の堆積と寂寥感」を醸し出しています。
撮影当日は天候の移り変わりが激しく、夕陽が海を茜色に染めるわずかな奇跡的な時間帯を狙ってカメラが回されたと記録されています。寄せては返す波のリアルな環境音と、風に揺れるシャツの裾、遠くを見つめるメンバーの視線。伊豆半島の自然美が楽曲の切なさと奇跡的なケミストリーを起こし、ファンにとっての永遠の聖地を生み出しました。