この番組が遺した最大の功績の一つが、「高校生ダンス甲子園」に代表される若者カルチャーの全国波及だ。当時はまだ一部のアンダーグラウンドなストリートカルチャーに過ぎなかったヒップホップやハウスダンスを、日曜夜のゴールデンタイムに持ち込んだ影響力は計り知れない。LL BROTHERSや山本太郎(メロリンQ)など、個性的すぎるキャラクターたちが次々と全国区のスターへと駆け上がっていった。
単なるタレントのプロモーション番組ではなく、全国の市井の人々や若者たちのエネルギーを吸い上げて熱量に変える。この「素人発掘システム」は、現在のオーディション番組やインフルエンサー育成の直接的な原型と言える。番組が提示した「誰もが主役になれる」という開かれたフォーマットは、現在のSNS社会の精神構造そのものを予見していたかのようだ。