著名人の公表によって病気の理解が進んだ一方で、一般企業に勤める患者たちの置かれた環境には、依然として大きなギャップが存在する。芸能人のように公表して「配慮を得る」ことが、一般の職場では「解雇や減給、昇進差別への恐れ」に直結ケースが後を絶たない。
「急なトイレ離席を不審がられる」「残業ができないことで評価が下がる」といった悩みは切実だ。2024年に改正された障害者差別解消法により、企業には合理的な配慮が義務付けられたものの、現場の意識改革は追いついていない。有名人の勇気ある発言を単なるトレンドで終わらせず、あらゆる職場で柔軟な働き方(テレワーク、フレキシブルタイム、多目的トイレの設置など)を実現するための議論が今まさに求められている。