過去の熱戦をいつでも再生できるオンデマンド機能には、所定の視聴料が設定されています。プラットフォームであるスポーツブル高校野球無料配信を母体としながら、アーカイブ領域に導入された課金体系の詳細は下表の通りです。
では、なぜ見逃しアーカイブは無料から有料へとシフトしたのでしょうか。取材から浮かび上がったバーチャル高校野球の有料化理由には、デジタル放映における切実なコスト構造が存在します。
現在、地方大会の中継規模は全国で3,000試合以上に及びます。全国各地の球場へ通信回線を引き込み、撮影クルーを配置し、膨大なトラフィックを支えるクラウドアセットを維持するには莫大な費用がかかります。民放キー局や地方局の放送枠縮小が進むなか、広告収入だけに依存した無料モデルでは持続的な全試合中継網の維持が困難になったという実情があります。
「無料で見られるリアルタイム中継を堅持するための防波堤として、アーカイブのマネタイズを選択した」という事業構造は、近年のデジタルスポーツメディアにおける必然的な帰結と言えます。