現地を実際に訪れると、都市化の進んだ横浜市内にありながら、かつて海岸線の岬であった名残を色濃く残す地形に圧倒されます。参拝にあたって押さえておきたい実務動線を整理します。
京急富岡駅からの徒歩アクセスは非常にスムーズです。駅東口を出て商店街を抜け、国道16号線方面へと平坦な道を東へ進むと、徒歩約8分で朱色の大鳥居に到達します。鳥居をくぐると正面に男坂(石段)が現れ、木々に囲まれた急勾配の階段を一歩ずつ登るにつれて、下町の喧騒がふっと遠のく静寂を体感できます。足腰に不安がある方には、石段の脇に緩やかな女坂(坂道スロープ)も整備されています。
駐車場アクセスに関しては注意が必要です。境内下および裏手に無料参拝者用駐車場(約15〜20台)が用意されていますが、進入路がやや狭く、通常時の土日でも時間帯によっては満車になります。特に正月三が日や神事開催時は境内駐車場が閉鎖・制限されるため、国道16号線沿いのコインパーキングを利用するか、電車でのアクセスを選択するのが賢明です。
御朱印の受付時間は、通常午前9時から午後4時30分頃まで社務所にて受け付けています。初穂料は500円からで、墨書きに朱印を押した凛とした佇まいの通常御朱印に加え、後述する祇園舟神事の時期や新年の期間限定御朱印が授与されることもあります。手書き対応の日と書き置き対応の日があるため、直書きを希望する場合は午前中の早い時間帯に訪れるのが通例となっています。
境内の見どころとして外せないのが、小高い丘の上に広がる社叢林(しゃそうりん)です。タブノキやスダジイなどの常緑広葉樹が鬱蒼と茂る社叢は「横浜市指定天然記念物」に指定されており、横浜沿岸部の原生林の姿を今に伝えています。また、本殿脇に鎮座する境内社の「八坂神社」や、富岡弁財天社、恵比寿社も見逃せません。かつて金沢八景の海を一望した高台の神聖な空気感は、訪れた者の背筋を自然と伸ばしてくれます。