物語の構造上、鬼厳城剣八は更木剣八の圧倒的な怪物性を読者に印象づけるための「噛ませ犬」としての役割を担っていました。しかし、作中の歴史(ロア)の観点から見ると、彼が存在した意義は極めて大きいものがあります。
八代目・痣城剣八の反乱と投獄によって、十一番隊は隊長不在となり、隊の存続すら危ぶまれる大混乱に陥っていました。その混沌期において、腕力一つで隊士たちを再統合し、「武力至上主義」という十一番隊のアイデンティティを繋ぎ止めたのが五万鹿バツ五郎こと鬼厳城剣八だったのです。
彼が十一番隊を荒々しくも強固にまとめ上げていたからこそ、流魂街からふらりと現れた更木剣八が「200人の隊員の面前で隊長を倒す」という正式な継承儀式を踏むことができ、現在の最強の十一番隊へと繋がっていきました。