公共交通の利便性向上に伴い、鉄道・公共交通インフラ産業と地域都市開発・不動産業界の視線が貝塚周辺へ注がれている。駅西口および東口周辺では、老朽化した建物の更新や歩行者空間の再構築が進められてきた。駅前広場のバリアフリー化やバス・タクシー乗り場の再配置は、高齢化が進む郊外住宅地へのアクセス維持に不可欠なピースだ。
住宅市場の動きも興味深い。テレワークの定着と生活コストの見直しが進む中、都心直結の急行停車駅でありながら、海や山に近く住環境に優れた貝塚の住居需要が底堅い推移を見せている。駅徒歩圏内の新築戸建てや分譲マンションの供給は、子育て世帯を中心に関心を集めている。
不動産関係者は「都心部の価格高騰を受け、通勤時間30分圏内で生活環境のバランスが取れた泉州エリアの拠点駅が見直されている」と分析する。単なるベッドタウンからの脱却を図り、職住近接と余暇の充実を両立させる拠点づくりが、いま行政と民間企業の協調によって進められている。