2015年秋に発覚したカリム・ベンゼマ恐喝事件の経緯は、フランスフットボール界の歴史において最も暗い影を落としたスキャンダルの一つです。発端は、ヴァルブエナの私的な性的映像(セックステープ)を不正に入手した第三者が、金銭を脅し取ろうと企てたことでした。
恐喝グループは、ベンゼマの幼馴染を介して代表合宿中のベンゼマ本人へ接触を試みます。合宿地クレールフォンテーヌでベンゼマがヴァルブエナに持ちかけた「友人を紹介してやるから金を払って動画を回収したほうがいい」という会話が、単なる親切な助言だったのか、それとも恐喝の共謀・圧力をかけた仲介だったのかが最大の争点となりました。
2021年11月、ヴェルサイユ裁判所はベンゼマに対し「恐喝未遂の共犯」として執行猶予付き禁錮1年、および7万5000ユーロの罰金刑を言い渡しました。ベンゼマ側は一貫して無罪を主張し控訴していたものの、最終的に2022年に控訴を取り下げたことで有罪判決が確定。法的な観点からは、ヴァルブエナ側が一方的な被害者であった事実が明確に裏付けられています。