これほどの巨富を築きながら、イチロー氏からいわゆる「成金趣味」や派手な浪費の噂が聞こえてくることは一切ありません。彼を長年取材してきたスポーツジャーナリストや球界関係者の証言からは、極めて研ぎ澄まされた独自の金銭哲学が浮かび上がってきます。
かつてイチロー氏は、道具へのこだわりや自己への向き合い方について、手記や特番インタビューの中で「グラウンドで結果を出すための準備に、妥協や無駄遣いという概念はない」という趣旨の告白を遺しています。専用のトレーニングマシンを複数台特注し、遠征先や自宅に専用ジムを整備することには数億円を惜しみなく投じる一方で、自らを誇示するための豪遊や無目的な高級ブランド品の買い漁りには全く興味を示しませんでした。食事も弓子夫人が作る手作りのカレーや素朴な和食を愛し、毎日のルーティンを乱さないことを何より重視してきました。
SNSやコミュニティ上でも、高校球児を直接指導するイチロー氏の姿に対して「何百億も持っている大富豪が、真冬のグラウンドで高校生と一緒に全力疾走して泥だらけになっている姿に魂が震える」「お金のためではなく、純粋な野球への愛だけで動いているのが伝わってくる」といった感動の声が絶えません。引退後の彼が情熱を注ぐ高校野球指導や女子高校選抜との真剣勝負は、ほとんど謝礼を受け取らないボランティア精神に基づいたものです。「お金に支配されるのではなく、稼いだお金によって自らの自由な意思と探求心を担保する」という姿勢こそが、彼が真のレジェンドとして尊敬を集め続ける最大の理由です。