ダイエー中内功の流通革命と崩壊の全真相!カリスマの光と影

ダイエー中内功の流通革命と崩壊の全真相!カリスマの光と影

ダイエー中内功の流通革命と崩壊の全真相!カリスマの光と影の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。

ダイエー崩壊のもう一つの決定打となったのが、事業承継と家族を巡るガバナンスの機能不全です。中内氏は長男である中内潤氏を後継者として据えるべく、副社長就任など社内での権力移譲を進めました。しかし、叩き上げの幹部層やメインバンクからの反発は根強く、社内政治の混乱を招く結果となりました。

佐野眞一氏の名著『カリスマ――中内㓛とダイエーの戦後』をはじめとする数々の評伝でも克明に描かれているように、公器であるはずの巨大上場企業を個人商店の延長として世襲させようとした執着は、中内氏の最大の誤算の一つとされています。結果として2000年、経営再建のために中内氏は会長兼CEOを辞任。その後、ダイエーは産業再生機構の支援を受けることとなり、中内家は経営権を完全に失いました。

さらに晩年、中内氏は巨額の個人保証を履行するため、自邸や保有株式などの個人資産を差し押さえられ、ほぼ私財のすべてを拠出することになりました。2005年9月、83歳でこの世を去った際、かつて日本最大の流通王と呼ばれた男の資産はほとんど残されていませんでした。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。