ぼくらのロコモーション愛される理由と坂田おさむ名曲秘話を徹底解説

ぼくらのロコモーション愛される理由と坂田おさむ名曲秘話を徹底解説

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『ぼくらのロコモーション』が産声をあげたのは1993年5月。当時、『おかあさんといっしょ』は大きな転換期を迎えていました。長年番組を支えた坂田おさむ氏と神崎ゆう子氏が前月3月に卒業し、新たに8代目うたのお兄さんとして速水けんたろう氏、17代目うたのお姉さんとして茂森あゆみ氏が就任した直後という、まさに番組の命運を分けるタイミングだったのです。

自身の卒業直後、番組制作サイドから「新しい2人の門出を飾る、とびきり元気な楽曲を」と依頼を受けた坂田おさむ氏は、自著や音楽特番のインタビューにおいて、プレッシャーと創作への情熱が交錯する当時の胸中をこう明かしています。「自分が去った後のスタジオで、新しいお兄さんとお姉さんが子どもたちと一体になって弾ける姿をイメージした時、自然と湧き上がってきたのが力強くレールを駆け抜ける蒸気機関車のリズムだった」――その直感は的中しました。

フォークソングやロックのルーツを持つ坂田氏が生み出したのは、従来の牧歌的な童謡の枠組みを打ち破る、ドライブ感あふれるロックンロール/ロカビリー調の8ビートでした。ピアノの跳ねるベースラインと明快なブラスサウンドの融合は、1990年代初頭のJ-POPの息吹を番組内に持ち込み、就任間もない速水・茂森ペアのフレッシュな歌唱力と完璧なケミストリーを起こしたのです。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。