多くの申請希望者が関心を寄せるのが「返済免除(償還免除)」の制度です。コロナ禍の特例貸付では、所得判定によって大規模な返済免除が実施されたため、「本則の生活福祉資金も返せなくなったら免除される」と誤認しているケースが後を絶ちません。
しかし、通常の生活福祉資金貸付制度における返済免除の要件は極めて限定的です。厚生労働省の要綱および都道府県社協の規程によると、免除が認められるのは主に以下のケースに限られます。
- 借受人および連帯保証人が死亡した場合
- 重度障害(障害者手帳1級・2級等)を負い、労働能力を恒久的に喪失した場合
- 自己破産による免責許可が確定した場合
単に「収入が上がらない」「生活が苦しい」という理由だけで免除されることはありません。返済が困難になった場合は、免除ではなく「据置期間の延長」や「月々の返済額の減額(償還猶予)」によって対応するのが原則です。
また、総合支援資金の利用にあたっては、「生活困窮者自立支援制度」との併用が必須要件となっています。資金を借りるだけでなく、自立相談支援機関の相談員とともに家計表を作成し、就労支援や家計改善支援プログラムを同時並行で進めることが貸付の継続条件となります。