地上波放送時における視聴率の推移と、SNSやレビューサイト(Filmarks、Yahoo!テレビ、5ちゃんねる等)に寄せられた視聴者の反響を検証すると、本作が直面したリメイクならではの壁が浮き彫りになります。
【関東地区・世帯平均視聴率の推移】
・第1話:8.5%(好調なスタート)
・第2話:5.3%(大幅下落)
・第3話〜第5話:5%台前半〜半ばで低空飛行
・第6話:6.7%(未久の浅見家潜入で反発)
・第7話:6.3%(未久転落の衝撃展開)
・第8話:7.6%(真犯人捜しで上昇)
・最終話(第9話):7.9%(全話平均:約6.6%)
初回は豪華キャストの競演と韓国版のネームバリューによって8.5%の好数値を記録したものの、第2話以降は5%台まで急落しました。しかし、物語が本格的なサスペンスへ移行した第6話以降、数字は顕著な回復基調を見せ、最終回は7.9%まで持ち直しました。リアルタイム視聴率こそ往年の木曜ドラマ枠としては控えめな数字に留まったものの、民放公式テレビ配信サービス「TVer」のお気に入り登録数は放送期間中に100万人を突破し、見逃し配信の再生回数ランキングでは常に上位を独占し続けました。
視聴者の感想・レビューを分析すると、明確な二極化が見られます。
【ポジティブな評価・支持層の声】
「小雪さんの冷徹な九条先生がハマり役すぎて鳥肌が立った。静かな狂気の表現が圧巻」「韓国版の全20話は長すぎて途中で挫折したが、日本版は9話にテンポよくまとまっていて一気に完走できた」「比嘉愛未演じる杏子が、鈴木浩介のモラハラ夫をやり込めるシーンが最高にスカッとした」
【ネガティブな指摘・不満層の声】
「韓国版のあのドロドロした重厚感や、社会の構造的欠陥への怒りが薄まってしまった」「9話は短すぎて、未久の生い立ちの悲哀や瑠璃の洗脳が解けるプロセスが駆け足すぎる」「大学受験ではなく高校受験にしたことで、命を賭けるほどの切迫感に少しギャップを感じた」
こうした実態から導き出されるのは、本作が「純粋なサスペンスエンターテインメント」としては高い完成度を誇りながらも、原作が持っていた「韓国社会の暗部を抉る鋭利な刃」としての社会批評性を期待した層には、ややライトに映ったという客観的事実です。