極限の世界で成果を出し続けるプロフェッショナルたちは、いかにしてこの状態を作り出しているのか。スポーツ界や伝統工芸の現場を訪ねると、共通して浮かび上がってくるのは「儀式(ルーティン)」の重要性だ。
五輪メダリストの陸上選手は、試合直前に特定のプレイリストを聞き、スパイクの紐を特定の順番で結び直すことで、意識を外界から自らの内面へと完全に切り替えるという。伝統工芸の職人もまた、作業場に入るときの立ち振る舞いや道具の手入れを通じて、心を無にする準備を整える。環境と行動をパターン化し、スイッチを入れるトリガーを持つことが、安定した集中力を発揮するための鍵となる。