氷上の執念から16年――ミラノで交錯する「キムヨナ と 浅田 真央」の現在地と、フィギュア界が失った“熱狂”の正体

氷上の執念から16年――ミラノで交錯する「キムヨナ と 浅田 真央」の現在地と、フィギュア界が失った“熱狂”の正体

氷上の執念から16年――ミラノで交錯する「キムヨナ と 浅田 真央」の現在地と、フィギュア界が失った“熱狂”の正体の最新情報をご紹介します。最新トレンドが詰まっています。

二人の闘いは、フィギュアスケートのルールそのものの進化の歴史でもあった。果敢にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑み続けた浅田は、技術の限界を押し広げるパイオニアだった。対照的に、キムヨナは教科書通りの完璧なエッジワークと、圧倒的なスピードから繰り出される3回転-3回転のコンビネーションで、出来栄え点(GOE)を極限まで引き出す戦術をとった。

この「難度」と「完成度」の対立は、現在の採点システムの骨格を作ったと言っても過言ではない。ジャンプの回転数だけでは測れない「プログラムの完成度」の価値を、彼女たちは身をもって証明した。現在のルールが芸術性を軽視しがちだと批判されるたび、彼女たちのプログラムがいかに調和のとれたものであったかが、改めて浮き彫りになる。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。