90年代の代々木・上野に出没したイラン人売人の場所と消えた真相

90年代の代々木・上野に出没したイラン人売人の場所と消えた真相

90年代の代々木・上野に出没したイラン人売人の場所と消えた真相の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

イラン人売人の代名詞となったのが「偽造テレホンカード(通称:偽造テレカ)」の販売です。この現象の背景には、当時の国際電話料金の極端な高さがありました。

出稼ぎで来日した労働者たちにとって、母国の家族へ連絡を取る国際電話は唯一の通信手段でしたが、当時の正規料金は1分数百円と非常に高額でした。そこに目をつけた国際的な偽造グループが、使用済み磁気カードの磁気データを不正に書き換え、514度数(5,400円相当)やそれ以上の通話度数を残した偽造カードを密造。1枚1,000円〜2,000円程度の格安価格で売り捌いたことで爆発的な需要が生まれました。

当初は外国人労働者同士の「互助的な格安通話手段」として広まった売買でしたが、巨額の利益を生むことが判明すると、日本の暴力団関係者が本格的に介入を開始します。国内の裏社会組織が偽造カードの仕入れや場所代の徴収に関与し、やがて末端の売人たちに覚醒剤、大麻、向精神薬などの違法薬物を扱わせる「薬物密売ネットワーク」へと構造が変化していきました。公園の片隅で始まった小規模な商取引は、瞬く間に平成初期の組織犯罪の巨大な資金源へと変貌を遂げたのです。

森 瞳
著者

森 瞳

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