世界的な大ヒットを記録し、ディズニープリンセスの代表格として想起されやすい『アナと雪の女王』のアナとエルサ。しかし、ディズニー社の公式フランチャイズ分類において、彼女たちはディズニープリンセスのリストに含まれていません。これには、作品内の設定とマーケティング戦略という2つの明確な理由が存在します。
第1の理由は、ウォルト・ディズニー・カンパニーが下した「独立メガブランド戦略」です。2013年の『アナと雪の女王』公開直後から爆発的な社会現象が巻き起こり、関連グッズの売上や音楽ストリーミング、ライセンス収入は単一作品として天文学的な数字を叩き出しました。当時のディズニー・コンシューマ・プロダクツ部門の判断により、既存のプリンセス群の中に組み込むよりも「Frozen」という独立した巨大フランチャイズとして単独展開したほうが、市場価値を最大化できると結論づけられたのです。
第2の理由は、劇中のキャラクターの身分設定です。エルサは第1作の時点でアレンデール王国の「女王(Queen)」に即位しており、続編『アナと雪の女王2』の結末ではアナが新たな女王の座を継承しました。公式プリンセスの枠組みはあくまで「Princess(王女・姫)」を対象としているため、国家元首である「Queen」となった2人はカテゴリーの定義上からも外れる形となっています。