ネット上の簡易レシピでよく見られる「どんな布でも四角く切れば作れる」という説明には重大な落とし穴が存在します。エプロンは日常的に水や油に触れ、頻繁に洗濯する実用品であるため、生地選びの失敗はそのまま「使わなくなる原因」に直結します。
特に注意すべきなのが、初心者向けエプロン生地選びにおける「縮み」と「厚み」のバランスです。天然繊維である麻(リネン)や綿(コットン)は、最初の水通しを怠ると、1回の洗濯で縦方向に3〜5%以上縮んでしまう場合があります。裁断前に30分ほど水に浸し、陰干ししてからアイロンをかける「地直し(水通し)」の手順を省かないことが、サイズ狂いを防ぐ絶対条件です。
また、薄すぎるローン生地やシーチング生地は水ハネが下着まで染みやすく、逆に11号帆布など厚すぎる生地は家庭用ミシンの針通りが悪く、乾燥にも時間がかかります。初心者が扱う素材としては、程よいハリと吸水性、耐久性を兼ね備えた「綿麻キャンバス」または「中厚手のオックス生地」が最も失敗の少ない選択肢です。