標準キーボードを好まず、独自の打鍵感や変換精度を求めてサードパーティ製アプリを導入している層も厚い。中でも若年層に爆発的な支持を受けるSimejiや、正確無比な日本語変換でプロに選ばれ続けるATOKは、それぞれ独自の学習ロジックを持っている。
Simejiの場合、流行語をいち早く取り入れる「クラウド超変換」という機能が魅力だが、これが思わぬ落とし穴になる。共通のクラウドサーバーから引っ張ってきた突飛なネットスラングが、真面目なビジネスメールの文脈で不意に最前列へ躍り出るリスクだ。誤爆を防ぐなら、設定画面からクラウド変換の適用範囲を絞るか、履歴の消去タブから「入力履歴の全削除」を定期的に叩く習慣が欠かせない。一方のATOKは、ジャストシステムが培ってきた日本語処理の緻密さゆえに、誤って入力した typo(タイポ)まで忠実に学習してしまう頑固さがある。ATOKの設定パネルに深く潜り、「推測変換」の項目から学習データの初期化を個別に行うことが、清浄な作業環境を取り戻す最短距離だ。