本作の原点を辿ると、意外な事実に突き当たる。漫画家・臼井儀人が双葉社の『漫画アクション』で世に放った当初、それは紛れもない青年向けのギャグ漫画だった。ブラックユーモアと独特の脱力感を漂わせた大人向けのショートコミックが、いかにして国民的コンテンツへと化けたのか。
転機となったのは、テレビ朝日系列でのアニメ放送開始だ。制作を手掛けるシンエイ動画のクリエイター陣は、原作のエッジを活かしつつも、お茶の間の家族全員が楽しめるファミリー作品へと鮮やかに再構築してみせた。PTAからのバッシングを跳ね除け、独自のポジションを確立していった歴史そのものが、日本のアニメーション産業における一つの奇跡と言っていい。