小保方氏の現在を語る上で避けて通れないのが、「STAP細胞」そのものの科学的結末です。事件から10年以上が経過した現在も、ネットの掲示板やSNSでは「STAP細胞は本当は存在したのではないか」「海外の研究機関が彼女の技術を盗用して実用化した」といった陰謀論めいた言説が定期的に再浮上します。
現実の科学界における客観的事実は明快です。理化学研究所による綿密な再現検証実験、さらにはハーバード大学をはじめとする世界各国の著名な幹細胞研究室による追試作業においても、論文に記載された条件でSTAP現象(酸刺激による多能性獲得)が再現されることはありませんでした。国際的な科学誌『ネイチャー』による論文撤回以降、世界の幹細胞研究の主軸は山中伸弥教授らのiPS細胞技術、およびES細胞の臨床応用へと完全にシフトしています。
早稲田大学による博士号学位の取り消し決定も含め、彼女の科学者としての公的資格は法的に整理されました。ネット上で散見される「最新影画像」とされる写真の多くも、2018年の『婦人公論』登場時や、2020年前後の週刊誌の隠し撮り写真を加工・再掲したものが大半であり、彼女が現在、研究開発の現場に携わっている証拠は皆無です。