現代における「入れ食い」は、かつてないほど多様な文脈で消費されている。特に顕著なのが、デジタル空間におけるマーケティングや恋愛市場でのスラング化だ。
ビジネスの最前線では、運用型広告の費用対効果が跳ね上がり、想定以上のリード(見込み顧客)が獲得できる状態を「このキーワード設計、完全に問い合わせが入れ食い状態です」などと表現するケースが珍しくない。BtoCのEコマースで新商品が秒単位で売れ続ける現象も、スタートアップ界隈では同様のスラングで語られる。
一方で、マッチングアプリの利用が一般化した恋愛市場においては、「プロフィール写真をプロに頼んだら、足あとやいいねが入れ食いになった」というように、異性からのアプローチが殺到する状態を表す隠語として用いられる。だが、ここには言葉の持つ「一方的な捕獲」というニュアンスが色濃く残っており、使う文脈を誤ると深刻な摩擦を生む火種となる。