日本国内でも対策の機運は高まっている。厚生労働省が策定した「健康づくりのための睡眠ガイド」や日本睡眠学会の提言では、単なる就寝時間の確保を超え、環境と行動パターンの最適化が強調されるようになった。
特に指摘されているのが、寝酒や遅い時間のカフェイン摂取、不規則な食事時間という日常の落とし穴だ。アルコールは寝つきを良くするように錯覚させるが、代謝される過程で交感神経を刺激し、後半の睡眠を徹底的に浅くする。また、就寝直前の入浴による深部体温の乱れも睡眠の分断を招く要因だ。
公的機関の指針が示すのは、睡眠を単体のイベントとして捉えるのではなく、日中の過ごし方を含めた24時間のトータルバランスでマネジメントすることの重要性である。