発端は『週刊文春』によるスクープだった。六本木ヒルズの多目的トイレを舞台にした身勝手な逢瀬と、複数の女性に対するぞんざいな扱いは、単なる不倫報道の枠を遥かに超えていた。清潔感、知性、洗練された都会派――メディアが作り上げ、視聴者が信じ込んだパブリックイメージは粉々に砕け散った。
所属するプロダクション人力舎は対応に追われ、渡部本人は無期限の活動自粛へ追い込まれる。レギュラー番組の降板、撮り直し、違約金の発生。広告代理店関係者は当時をこう振り返る。「クリーンなイメージを売りにしていただけに、企業側の拒絶反応は尋常ではなかった。損害額は億単位。何より、公共の設備を私利私欲のために利用したという倫理的嫌悪感が、主婦層を中心に決定的な不信感を植え付けた」。