内村航平氏の足跡を振り返る上で欠かせないのが、ロンドンオリンピックおよびリオデジャネイロオリンピックでの圧倒的な連覇劇である。当時、KONAMI体操競技部の中核として世界中のライバルを圧倒し、完璧な演技を追求し続けた。
しかし、世界最高峰の頂点を維持し続けるための代償は途方もなく大きかった。24時間365日を体操のためだけに捧げる生活は、家庭人としての役割を果たす猶予を彼から奪っていたとも言える。完璧主義者であるがゆえの孤独とプレッシャー。競技への超人的な没頭が、知らず知らずのうちに家族との距離を広げていった側面は拭えない。