多足類に対する生理的嫌悪感から、ネット上では一部の生態に関して誤った情報が拡散されています。冷静な対処のために、以下の誤解を是正しておく必要があります。
誤解1:「ゲジゲジは危険だから即座に踏み潰すべき」の嘘
ゲジゲジはその奇怪な容姿から「不快害虫」の筆頭とされがちですが、衛生上の害は一切ありません。毒を持たず、人間を噛むことも極めて稀です。それどころか、屋内に生息するゴキブリ、ダニ、南京虫(トコジラミ)、シロアリを驚異的な敏捷性で捕食し尽くす「家屋内の最強の益虫」として機能しています。見た目さえ我慢できれば、無理に駆除せず屋外へ誘導するのが生態系維持の観点からは最適解です。
誤解2:「ヤスデは無害だから素手で触っても問題ない」の罠
ヤスデはおとなしく人を噛む器官を持ちませんが、危険を感じると体側にある分泌腺からシアン化水素(青酸化合物)やベンゾキノンを含む刺激臭の強い防御液を分泌します。これを素手で触ると皮膚に水疱や痛みを伴う皮膚炎を引き起こし、誤って目をこすると重篤な結膜炎や角膜炎を誘発します。「噛まない=無害」ではないため、ティッシュ等で直接触れず、紙やホウキですくい取って処理しなければなりません。