日本のポップカルチャーにおける彼女たちの存在感は、長い歴史の積み重ねの上に成り立っている。昭和の時代、パイオニアとして芸能界の偏見と戦いながら道を切り拓いたカルーセル麻紀の存在は大きい。彼女の圧倒的な存在感と美学は、表現者としての「ニューハーフ」という概念を日本社会に深く強く印象づけた。
その後、2000年代以降のバラエティ番組で大ブレイクを果たしたはるな愛らは、持ち前の明るさと卓越したトーク力で全国区の親しみやすさを獲得した。テレビを通じてお茶の間に笑いと共感を届けた功績は計り知れない。そして今、そのバトンはSNS世代のクリエイターたちへと手渡された。かつての先輩たちが地上波で切り開いた認知度を土台にしつつ、現代のインフルエンサーはより直接的でパーソナルな発信を行う。マスメディアのフィルターを解体し、自らのメディアを所有する時代が到来したのだ。