近年の勝率や年間勝利数の推移だけを見れば、「かつての圧倒的な強さが影を潜めた」と語る者がいるのも事実だ。しかし、レース内容を精査するとまったく異なる姿が浮かび上がる。着外に敗れたレースであっても馬の適性を見極め、次走への課題をクリアさせる騎乗は実に丁寧だ。
かつてのように好騎乗が毎週のように注目されるポジションからは一歩引いたように見えても、JRA(日本中央競馬会)での通算勝利数は着実に積み重なっている。数字上の「スランプ」は、彼が選ぶパートナーや厩舎との巡り合わせ、そして何より質を重視する騎乗スタイルの変化による側面が大きい。