かつて世界最強と呼ばれたロックス・D・ジーベックの影は、今なお作中のパワーバランスに暗い影を落としている。「世界の王」を目指した男の足跡は、単なる過去の遺物ではない。黒ひげをはじめとする現代の海賊たちの思想的ルーツとして、今なお息づいているからだ。
ゴッドバレーに集結した怪物たちの若き日の姿は、海賊という存在が持つ原初のエネルギーを象徴している。ルール無用の力による支配。これに対峙したロジャーとガープの共闘は、何を護るためのものだったのか。世界貴族の腐敗と世界の構造的歪みが、この一戦を通じてより鮮明に浮き彫りとなった。