彼らが描く冬の系譜を語る上で外せないのが、初期の名曲『スノーマジックファンタジー』だ。当時トイズファクトリーからリリースされたこの楽曲は、王道のウィンターチューンに幻想文学のような狂気を潜ませ、リスナーに強烈なインパクトを与えた。雪の精霊に恋をした男の、どこか危うく陶酔的な世界観は、当時のシーンでも異彩を放っていた。
空想の世界を舞台にしながら人間の普遍的な孤独をあぶり出した初期から、日常の機微に寄り添う『silent』へ。表現のベクトルは変化しながらも、バンドの根底にある「光と影の二面性」は驚くほど一貫している。この進化のグラデーションこそ、彼らが長年にわたり日本の音楽業界のトップランナーであり続ける理由の一つだ。