創業者の矢野博丈が築き上げた株式会社大創産業の流通網は、いまや生活雑貨の枠を遥かに超えている。かつて薄利多売の代名詞だった100円ショップのビジネスモデルは、スケールメリットを極限まで活かした大量一括仕入れによって、国内外の生産農家から余剰在庫や規格外苗を丸ごと買い取るシステムへと進化した。
従来の園芸ルートでは「サイズ不揃い」や「流通規格外」として弾かれていた良質な苗が、大創産業の巨大な物流網に乗ることで、全国の店舗へ一斉に供給される。市場に出荷すれば高値がつくはずの希少種が、品種名の記載すら曖昧な「観葉植物」という包括的なアソート名で店頭に流れる理由はここにある。流通の盲点を突いたこの仕組みが、マニアを熱狂させる現代の宝探しを生み出した。