メニュー表の頂点に君臨し続ける2大巨頭にも、明確なトレンドの変化が現れている。まずは世代を問わず愛される、から揚げ弁当だ。かつてはボリューム一辺倒だったが、現在は下味に使う麹やスパイスの配合、二度揚げによる衣のクリスピー感など、専門店の技法を取り入れた本格派が標準となった。ガツンと濃厚な醤油ダレから爽やかな塩レモン仕立てまで、味のバリエーションも多彩だ。
一方、大人の満足度を満たす存在として再評価されているのが幕の内弁当である。焼き魚、煮物、練り物、玉子焼きといった伝統的な構成を守りつつ、季節の炊き込みご飯や低温調理された肉料理を組み込むなど、大幅なモダン化が進む。「少しずつ、多彩な味を楽しみたい」という健康意識やグルメ志向の受け皿として、確固たるポジションを築いている。